黄金色から生まれた伝説の「黄金の桐箪笥」
桐の木=金の木、腕利きで目利きの良い昔の職人の中には、白桐、赤桐等の中から、黄金の輝きをはなつ極上物の桐を、金の木といつの頃からか呼ぶようになっていた。
この桐の木は、各桐の産地の中でも、標高が600m~800m位の山間部に生息し、年輪が程良く積んだ大木の中で、冬目(年輪の中で色の濃い年輪層の部分)が、幅広くて大きく、そして非常に男性的な木目を持った特上の桐の事である。
この桐は、深山の森と渓谷に蓄えられた銘水の恩恵を受け、寒暖の差と最適の土壌に培われ、長い時間をかけて生息したものです。黄金色の木理を持つと言われ、板材にして仕上げると、黄金のツヤを出すところから、「黄金の桐」と呼ばれていた。
長い間森に守られ、人知れず延延の時間をかけて熟成成長したものの中で、厳選された極上の桐のみが、その名を記す事が許される。今では、出回る事もなく少数の職人と山師のみが知るだけで、ほとんど人々の目に触れる事もなかった原木です。
今回、桐里工房ではこの黄金色の桐を求めて、自然との共存と循環をテーマに、少数手づくりの伝統的総桐タンス「黄金の桐たんす」の創作に取り組んでおります。
又、真心と最高の職人と伝統技法を駆使した本物の中の本物といわれる物造りを目指すと同時に、現代の住空間にもマッチする、シンプルモダンデザイン桐タンスの開発にも取り組み、好評を得ております。
この「黄金の桐タンス」は、特別な創作品ですので、一棹一棹が限定品となり、その数も本当に微量の貴重な品となっております。
桐たんすをお使いの時のアドバイス
桐たんすをお使いの際に、引出しが開かなくなる時があります。
その理由は湿気です。
湿気があると、桐は湿気をすって膨張し、より気密性が高くなり、
引出しは引き出せなくなります。
中の着物をしっかりと湿気から守ってくれているのです。
でも、どうしても引出したい時には、除湿をしてください。
夏であれば冷房、冬は暖房を入れて、空気中の湿気を無くしてください。
そうすれば、桐が湿気を放出し、するりと引出しをあけることができます!
湿気をすった桐たんすはどんなに力持ちの男性でも開けることができません。
除湿をすれば、簡単に引出しが開きますので、お試しください。
本物の桐たんすと言われるものは、湿気をすったときに開かなくなります。
そうでない桐たんすは、気密性が低いため、そんなことがありません。
本物とそうでない桐たんすの見分け方の1つになります。
良質の桐材と大川の職人力と伝統の技

桐里工房は福岡県大川市「家具のまち大川」で明治45年より桐家具をつくり続けております。
100年受け継がれてきた技で、こだわり選びぬいた原木を、愚直なまでに信念をこめた職人達が創る。
桐本来のやわらかい手触り、美しい木目、すべてを包み込むような温かさ桐里工房にしかつくれない「本物の桐家具」がそこにはあります。
「桐」に対する情熱・こだわり
素材へのこだわり
最高の桐家具をつくるために、厳選された国産桐と米桐を中心に使用しています。(一部中国桐を使用しています。)
丸太の仕入れから素材を追求しています。
一本の桐の木が伐り倒され、丸太となり、家具の素材になるまでに長いものでは10年以上の年月がかかります。
いい家具をつくるには、いい素材が必要です。素材にこだわるからこそ、その原点となる桐の木の育成にも目を向けています。桐里工房では、家具の素材となる桐の木の植林活動も行っています。
技へのこだわり
桐たんすは、一人の職人が責任をもって最初から最後まで仕上げています。
機械は、切る・削るなどの作業で使用するだけで、基本的には、すべて手仕事・手作業の昔ながらの丁寧な作り方です。
また、桐の「仕上げ」にもこだわりがあります。砥の粉の調合と焼き色を工夫することで、落ち着きのある、桐里工房にしか出せない色合いを表現しています。
職人力
ものづくりの現場で磨かれる技術・技能
桐里工房では、家具づくり経験が50年以上の職人から家具職人としての道を歩き始めて1年目の職人までが、同じ工房内で仕事をしています。職人たちは、毎日のものづくり現場で、技術・技能を受け継いでいきます。
先輩職人の技、技術、技能を間近で見ることで、道具の使い方など、自分なりの工夫をしています。
ものづくりの技術や技能は、経験することで磨かれます。
桐里工房は、創業以来、伝統的工法や手作り・手作業にこだわった家具づくりを続けています。
お客様の想いを形にする職人力
桐里工房の桐家具は、工業製品ではありません。
お客様の暮らし方、好み、にピッタリと合うように、一品一品、お客様の声を伺って、形にしていきます。本当に必要なサイズや色、材質、デザイン、お客様のイメージを自由にオーダーしていただいても、桐里工房の家具職人が、きちんと形にしていきます。長い年月を共に過ごす家具だからこそ、お客様と一緒に作り上げていく。そのうえで、お客様のご予算にもできるだけ合わせるようにデザインや製作方法を考えることも可能です。
それが桐里工房の家具なのです。
桐たんすは、リフォームすることが可能です。大切な桐たんすだから、永く使い続けたい。祖母の嫁入り道具だった桐たんすを、再び、娘の嫁入り道具としてよみがえらせたい。そんなお客様の気持ちにお応えできるのが、桐たんすの更生修理です。
桐里工房で、桐たんすの更生修理が可能なのも、桐を理解し、桐を扱える本物の技術をもった職人がいればこそ、なのです。
桐たんすが出来るまで
桐丸太の選木
桐の丸太や立木の選定には、かなりの経験と洞察力が必要です。あらゆる方向から観察をして、製材後のイメージをふくらませて選木を行います。
特に注意すべき点は、虫害とガマ割れです。
板乾燥・製材

桐の丸太は、製材の瞬間に、その使用部材を決定して、その時に厚みも決定します。この即決によって、丸太を十分に生かすことができます。適材適所が、ここで、まず最初に行われます。
桐の家具を造るには、桐板の乾燥が大切な工程です。写真は、現在乾燥中の日本の本桐です。乾燥期間は、約3年間。梅雨時を三回潜らせ、樹液やアク分を抜き取ります。すべて天然乾燥で行います。
板焼き
この工程は、板の曲りや歪みを、焼きを入れることによって直す工程です。
板を焼くことは、異常乾燥の状態に出来るだけ近づけて、板を狂いにくくすることでもあります。
板矧ぎ(いたはぎ)


桐の木は、中心に穴が開いており、必ず「板はぎ」を行います。
一枚の板でも、4~5枚に分け取り、あらためて矧ぎ直しをします。このときに、カンナで矧ぎ口を合わせながら、目合わせや目の曲りを一緒に直していきます。また、桐の木は、接着力が強いので、板矧ぎに向いた材質といえます。時間がたっても外れにくいのです。
板削り

それぞれの板材は、板矧ぎ加工の後に、厚みを揃えていきます。最初に荒削りを行い、中削り、仕上げとなります。それぞれのカンナを用いて、削って仕上げます。
ホゾ組合せ
各部分の組手とほぞを取っていきます。
柄の組み方はいろいろありますが、桐箪笥の場合は、マリ組み、平組み(それぞれ、組手の数によって3ツ組、5ツ組、7ツ組、9ツ組といいます。)追込みほぞ、1枚ほぞ、2枚ほぞ組など、いろいろの組手の種類があります。
本体組立て




いよいよ本体の組立加工になりました。この時に、タンスの良し悪しが決まり、仕事の半分が終わる加工になります。立て方が悪いと歪んだタンスになるので、組手をしっかり組み立てて、カネン手(直角)を入れていきます。
袖斗組立て




タンス本体に合わせた、前板、カキ板、向板をマリ組で組み、仕上げを行った後に引き出しを組み立てていきます。この時も直角にひずみがないように組み立てて、最後に底板を打ち上げます。この時に木クギ(柘の木)を用いて止めていきます。
塗り



ヤシャブシの実を煎じた液に砥粉を混ぜ込み、数回、塗り重ねていきます。また、カルカヤの草の根を束にしたウズクリを用いて目立て作業も塗りの間に繰り返して行います。仕上げ塗りを行います。
塗り工程の最後に、防水加工と天然ロウまたはカルナバローを磨き込んで仕上げを行います。この時に、光沢にムラが出ないように注意していきます。
金具付け

金具類を取り付けます。桐の性質上、機械等は使用せず、手打ちで行います。特に、カギ座の取付や穴あけには注意が必要で、独特の技術を必要とします。
完成
最後に、扇などを取り付けて、微調整を行って完成となります。
もちろん、内部のホコリやノコくず類、汚れもきれいに掃除をして、すぐ使用できる状態にしてお渡しします。
大川の匠 桐里工房(きりこうぼう)
創業100年以上の福岡県大川市の桐里工房(きりこうぼう)。
日本最大の家具産地である福岡県大川市の中で、伝統技術を駆使し、すべて手作業で桐家具つくりを行っている桐里工房(きりこうぼう)は、「福岡県の現代の名工」を受賞し、「大川の匠」も受賞。
日本最大の家具産地、福岡県大川市において、「大川の匠」を受賞。福岡県版の現代の名工も受賞。
確かな技術で家具を制作しています。
福岡県伝統工芸品指定を受けた総桐箪笥の伝統を守る担い手として、全国からの総桐箪笥のご注文を受けています。
桐を知り尽くした桐里工房ならではの、モダンなデザインと、桐材をベースとした新たな素材や商品の開発を手掛け、実用新案特許も数多く取得しております。

安心の3年保証
